チャオ?ドイツ!

母がドイツに行きたいと言うので二度ほど格安旅行について行った。二度ともメインイベントはクリスマスマーケットだ。フランクフルト、ローデンブルグ、ニュルンベルグなどを回った。あとは有名なノイシュバンシュタイン城を見に行ったりと二度ともいい景色の良い思い出しかない旅だった。

クリスマスマーケットを歩いていると、ほんの少しだがそこに居る人と触れ合うことが出来る。例えば、クリスマスマーケットと言えばスパイスが効いたホットワインが有名だが、あるお店でアップルワインのホットを美味しそうに飲んでいる人がいた。母親とその女性を見ながらあのワイン美味しそうだねと話していると、私たちの視線に気付いたのか、注文してあげようか?と(たぶん)言ってくれた。ありがたく注文をしてもらい二杯のワインを受け取った。スパイシーなホットワインは好きな人きらいな人と好みが分かれそうだが、角切りリンゴが浮いたホットアップルワインは飲みやすく本当に美味しかった。

ホットワインを呑みながら屋台を巡るのはとても楽しい。ドイツといえばなソーセージや可愛いお菓子が並んでいるのを眺めているだけでウキウキする。お菓子を片手にホットワインをもう片手にしながら、屋台を眺めていた時である。一人の男性からワインこぼれそうだよ!危ないよ!と言われた。手に持っていたカップが傾いていたのだ。お礼をいうとその人は颯爽と去っていった。また屋台を眺めながらぼーっとしていると注意されたにもかかわらず、コートにワインをこぼしてしまった。あーあと思ったが私にとっては毎度の事なので気にせず歩きまわっていると先ほど注意してくれた男の人に正面からばったりと出くわした。あ!と思った私はやっぱりワインこぼしたよ!とコートを見せた。その男性はあんなに注意したのに!!と笑ってくれた。私の名前を聞かれたので、答えると自分はアンジェロだと教えてくれた。アンジェロは私の名を呼んで気を付けてチャオ!と言ってまたもや颯爽と去っていった。

母親が見たいお店があると言うので、興味のなかった私は外で待っていた。すると一人の男性が話しかけてきた、どこから来たの?と聞かれたので、日本だよと答えた。英語はできるのとも聞かれたので、本当に少しと言うと、その男性は僕は日本語ができないよ、ただ一つだけ知っている日本語がある、ラブ イズ 愛。あっけにとられているとその人の奥さんらしき人が来てクリスマスは日本語でなんて言うのと聞かれたので、クリスマスはクリスマスだよと返すと。そう、ありがとう、チャオ!といって二人ともクリスマスマーケットの人だかりに戻っていった。アンジェロも愛を知っていた男性もチャオと言って去っていった。なぜかイタリア人の気さくさを知るドイツ旅行でもあった。

楽しいドイツ旅行だったが一つ注意点がある。それは飛行場の手荷物・身体検査だ。フランクフルトの検査はなかなか厳しかった。一緒のツアーの人はデジタルカメラの中身を調べられ、私はお腹に貼っていたホッカイロをその場でベリッと剥がして見せることになった。母に至っては別室にまで連れていかれた。母に詳しく聞いてみるとガムテープの様なもので、コートをポンポンとされ成分を調べられたとのことだった。原因はと言うと直前のクリスマスマーケットで食べていたお菓子の粉砂糖がコートに落ちていて、それを怪しい薬と勘違いされたのでは、、、と言うことだった。一生懸命調べて出てきたものが砂糖をとはがっかりだろうと思うが、誤解を生まないためにも怪しげな白い粉が服についた場合は空港に着く前に念入りにはたいておこうと心に決めた。

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